(重要)運用開始後の設定変更における注意事項

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(重要)運用開始後の設定変更における注意事項

運用開始後の設定変更における注意事項

下表は、システムの運用開始後に設備の設定を変更する際の注意事項です。

 

ケース

注意事項

補足説明

既に使用していた設備IDを、運用開始後に他の設備に割り当てなおした場合。

別の設備に使用されてしていた設備IDを、運用開始後に他の設備に割り当てなおした場合、変更前に過去の設備の情報として保存されていたログデータは、新たに割り当てられた設備の情報として処理されます。

 

従って、既に使用されていた設備IDは、特別な理由がない限り、他の設備に割り付けないようにしてください。

 

稼働監視のログデータは、設備IDの単位で保存されています。すでに使用済の設備IDを付与してしまうと、過去に保存されていたログデータが採用される動作となります。

稼働状態の「集計分類」を、運用開始後に他の分類に変更した場合。

集計分類を変更する前のログデータは、変更後の集計分類のデータとして処理されます。例えば、状態ID1の集計分類を「稼働停止」としていたものを、運用開始後に「異常」に変更した場合、これまで「稼働停止」として集計されていた状態ID1のON時間やON回数は、全て「異常」として集計されて表示される動作となります。

稼働監視のログデータは、設備IDの単位で、状態ID毎のON時間、ON回数として保存されており、集計分類毎の表示は画面表示時に都度集計が行われます。従って、過去に保存されていたログデータは、新たに設定された集計分類として集計されて画面に表示される動作となります。

 

上記内容の詳細については、本ページ下部の「(参考)稼働監視機能のロギング・集計処理の概要」の記述も併せて参照してください。

 

 

attention

稼働監視の運用開始後に、監視対象設備の構成が著しく変更になるような場合は(例えば、稼働状況の検出条件が大幅に変わった場合など)、現状の設備の設定内容に対して条件を追加することで対応可能なのか、新たな設備として再登録しなおすべきなのかを見極める必要があります。大きく構成が変わるような場合は、新たな設備として追加し、未使用の設備IDを付与しなおすようにしてください。

 

尚、旧設備の設定については、以下のように設定することで、それ以降は値が変化しない設備として過去データの閲覧用に残すこともできます(ログデータはそのまま維持されるため、稼働分析画面などで過去の稼働状況を閲覧することができます)。

 

■閲覧用に旧設備を残す場合の設定例

稼働状況のタグ/条件式の設定をブランク(空欄)にする。

生産実績を収集していた場合は、生産実績の収集方法で「生産実績の収集を行わない」を選択する。

生産目標を設定していた場合は、週の目標値を全て0にする。又、個別目標を設定していた場合は、当該設備の使用を終了する日以降の目標値を全て0にする。

 

過去データを参照する必要が無い場合は、設備登録自体を削除してもかまいません。但し、過去に既に使用した設備IDは、他の新規設備に割り当てないように注意してください。

 

 

hint

運用開始後に設備の情報を削除する場合、グループから設備を削除してしまう前に、設備登録画面のメモ欄に「使用禁止」などの記録を残すことで、設備ID選択ダイアログでメモの情報を知ることができます。

 

以下は、設定手順です。

 

1.まず、設備登録画面でグループを表示し、削除したい設備のメモに任意の情報を入力し、「適用」ボタンで一旦保存します。
ここでは例として、設備ID4の設備のメモに、「旧設備につき使用禁止」としています。

 

p_machinestatusmonitor_0292

 

2.次に、削除したい設備の行をクリックして選択された状態にし、「削除」ボタンをクリックします。ここでは例として、設備ID4を削除します。

 

p_machinestatusmonitor_0293

 

3.設備ID選択ダイアログでは、設備ID4の使用状態が未使用となり、メモ欄には上記の登録内容が残されます。

 

p_machinestatusmonitor_0294

 

 

 

(参考)稼働監視機能のロギング・集計処理の概要

稼働監視機能では、設備登録画面から登録された設備情報(設備IDなど)および稼働状態の収集設定画面から登録された稼働状況の設定情報(状態ID、集計分類、タグ条件式など)に基づいて、各画面表示に必要となるデータを自動的に収集し、ロギング・集計処理を行います。

 

稼働監視機能によって生成される各種ログデータは、設備に割り付けられた「設備ID」の領域の配下で、「状態ID」毎に保存されます。状態IDとは、稼働状態の収集設定であらかじめ用意されている10個分の領域を指す連番です。集計処理では状態ID毎に、タグ/条件式の設定に従って、それぞれのON時間、ON回数の集計値を集計データとして保存します。

 

(稼働状態の収集設定の定義例)

p_machinestatusmonitor_0291

 

そして、稼働実績画面や稼働分析画面では、画面から指定された対象日付の集計データを取得して、さらに画面側で各種数値を算出して表示する仕組みとなっています。

例えば、稼働時間、停止時間、異常時間、その他時間など、集計分類毎にさらに集計して求める必要のあるものや、稼働率、タクトタイムなどの算出なども画面表示時に行われます。

 

(画面表示時に集計データから算出する表示項目の例)

 

稼働時間、停止時間、異常時間、その他時間

稼働回数、停止回数、異常回数、その他回数

稼働率、停止率、異常率、その他率

生産差異、実績評価、進捗率、タクトタイム、等。

 

従って、別の設備に使用されていた設備IDを、運用開始後に他の設備に割り当てなおした場合、変更前に過去の設備の情報として保存されていたログデータは、新たに割り当てられた設備の情報として処理されるため注意が必要です。同様に、稼働状態の「集計分類」を、運用開始後に他の分類に変更された場合は、状態ID毎に保存されている過去のログデータは、変更後の集計分類のデータとして処理されるため注意してください。例えば、状態ID1の集計分類を「稼働停止」としていたものを、運用開始後に「異常」に変更した場合、これまで「稼働停止」として集計されていた状態ID1のON時間やON回数は、全て「異常」として集計されて表示される動作となります。