二重化システムの運用

<< Click to Display Table of Contents >>

マニュアル > 監視システム構築ガイド > システムの導入と運用 > システム構成と運用(ランタイム実行) > システム構成と運用形態 > サーバ二重化での運用 >

二重化システムの運用

二重化の手動切り替え

二重化のメイン/サブの切り替えは、手動で行うことも可能です。二重化の手動切り替えを行うには、FA-Serverのツリーから「Interface」の「Redundancy」を開き、右クリックでメニューを表示します。表示されたメニューから、「メイン・サブ機の切り替え」を選択すると、二重化の切り替えが行われます。

 

fap_0025

 

メイン、サブの切り替えは、メイン側、サブ側いずれのFA-Serverからも可能です。

 

attention

待機中のサブ側FA-Serverがメインに昇格してオンライン状態になるまでには、数秒~数分以上かかる場合があります。切り替えに要する時間はシステムの規模や機能構成によって異なります。尚、切り替え処理が完了するまでの間、ロギングなどのサーバデータは生成されません。

 

障害発生時の復旧オペレーション

二重化における障害発生から復旧までの推奨手順は以下のとおりです。尚、システムの復旧手順は、システムの構成、障害内容によって異なりますので、ここでは一般的な手順について紹介します。

 

1.メイン側FA-Serverに障害が発生
 
メインとして動作中のFA-Serverに障害が発生した場合、待機中のサブ側FA-Serverは自動的に自身をメインに昇格し、サーバプロセスを開始します。

 

2.障害の復旧
 
障害が発生したPCを再起動してください。PCが正常に起動する場合は、FA-Serverが待機状態になっていることを確認してください。待機中かどうかの判断は、FA-Serverの画面下部の「Output01」ビューに表示されるメッセージから確認することが可能です。
 
尚、PCがH/W的に動作しない場合は、PCを交換・修理し、アプリケーションの再構築(バックアップのリストア等)を行ってください。

 

3.二重化切り替え確認
 
PCの復旧後は、念のため、現在待機状態のFA-Serverに正しく切り替わるかどうかの動作確認を行ってください。切り替えは二重化インターフェースのメニューから手動で行うことができます。
 
fap_0026
 
※ 切り替え操作はメイン/サブいずれのFA-Serverからも可能
 
ここで、二重化が正しく切り替わらなかった場合は、運転中のシステムに影響を生じさせないように、問題のあるPCをネットワークから切り離し、別途PCのトラブルシューティングを行って下さい。

 

hint

Windowsの仕様により、LANポートからLANケーブルを外した場合、ケーブルを外したLANポートに使用されていたIPアドレスが無効になる場合があります。このような環境でPCを一旦LANから切り離してテストを行う際には、テスト用に独立したHUBを別途用意しておき、そのHUBにケーブル接続した状態でテストを行います。

 

hint

二重化構成の復旧時、長期間に渡って片側のPC単体で運転されていた場合など、二重化処理の同期対象となるサーバデータのデータが大量に存在している場合があります(つまり、片側のPCにしか存在しないサーバデータが大量にある状態です)。この場合、二重化が復旧された際の同期処理によって、PC間で大量のデータファイルがコピーされるため、システムの起動に長い時間がかかる場合があります。このような場合には、二重化の復旧を行う前に、サーバのデータファイルをExplorerなどで手動でコピーしておくことで、同期処理にかかるシステム負荷を軽減することができます。

 

 

 

プログラムの入れ替え手順

二重化運用中のFA-Serverのプログラムの入れ替えは、以下の手順で行います。

 

1.サブ側FA-Serverで設定ファイルを再読み込みする
 
まずは、現在待機中のFA-Server側PCから作業を行います。FA-Serverの設定ファイルテキストを何らかの方法でバックアップした後、新しい設定ファイルをExplorer等で、手動で上書きしてください。
 
設定ファイルを更新後、FA-Serverのメニューから、運用/再読込みを選択します。
 
fap_0027
 
この操作により、待機中のFA-Serverの設定ファイルが再読込みされます。

 

2.メイン・サブの手動切り替え
 
新しく入れ替えたプログラムでの運転に切り替えるために、FA-Serverのメイン/サブを手動で切り替えます。切り替えは二重化インターフェースのメニューから手動で行うことができます。
 
fap_0028
 
※ 切り替え操作はメイン/サブいずれのFA-Serverからも可能
 
この操作により、新しいサーバ設定ファイルで運転が開始されます。尚、メイン/サブの切り替わり後、新しい設定ファイルでの動作に問題が生じていない事を必ず確認してください。もし、新しい設定ファイルにより何らかの問題が生じた場合には、もう一度メイン・サブの切り替えを行い、旧設定ファイルでの運転に戻して下さい。

 

3.メイン側FA-Serverで設定ファイルを再読み込みする
 
「1」の手順を参考に、現在待機中に降格したメイン側のFA-Serverの設定ファイルを新しい設定ファイルで上書きした後、FA-Serverの再読込みを行います。
 
※設定ファイルの再読込み後、念のため「2」の手順を再度行い、メイン・サブを切り替えて正しく動作することを確認することを推奨いたします。