クライアントのセットアップ処理について

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クライアントのセットアップ処理について

セットアップ処理の概要

Panel Editorで作成したクライアントアプリケーションは、必ず、「セットアップ処理」を行って運用環境に配置する必要があります。

 

セットアップ処理とはビルド作業の一つであり、Panel Editorの「セットアップ機能」から呼び出して実行する事ができます。セットアップ処理を実行する事で、部品ライブラリや各種プロパティから絶対パスで定義されている画像ファイルや設定ファイルのパスを一括で相対パスに変換するとともに、外部参照している各種ファイル群をリソースフォルダに一括でコピーし、配布用ファイルを生成する事ができます。実機環境の構築の際には、セットアップによって生成された配布用ファイルをフォルダごとコピーしてターゲットのPCに配置するだけでOKです。

 

尚、クライアントのランタイム実行の処理方式にはいくつかの方法があり、どの方法でランタイム実行するのかに応じて、各方法に応じたセットアップ処理を行う必要があります。各方法のセットアップ処理の実行方法に関する詳細については、「クライアントのランタイム実行」の各記述を参照してください。

 

 

hint

画像ファイルなどを使用していない場合や、ダイレクトログインを使用しない場合、インターネットエクスプローラでの運用を行わない場合は、必ずしもセットアップ処理を実行する必要はありません。その場合は設定ファイル(xml)を実機PCの自由な場所にコピーしてPanel Browserで開いて実行することもできます。但し、部品ライブラリなどが内部的に画像ファイルを使用している場合もあるため、実行環境で画像ファイルが正しく表示されないといった問題が生じた際には、セットアップ機能を使用して適切な配置を行うようにしてください。

 

attention

Panel Editorのセットアップ機能はクライアント設定ファイルに対してのみ行われます。Panel Serverの設定ファイルはセットアップ処理の対象には含まれません。Panel Serverのアクションに設定するファイルやフォルダのパスは、あらかじめ相対パスとして設定しておく事を推奨します。

 

attention

Windowsの権限の設定により、セットアップ機能が正常に動作しない場合があります。そのような場合、Panel Editorを管理者として起動することで、セットアップ機能を正常に動作させることが出来るようになります。

 

 

セットアップ機能の呼び出し方法

クライアントのセットアップ処理はPanel Browserのセットアップ機能から行うことができます。

 

セットアップ機能を呼び出すには、Panel Browserの画面上部にある以下のアイコン(赤い矢印)をクリックします。

 

ope_0022
 

 

すると、以下の「クライアント配布用ファイル作成」ダイアログが表示されます。セットアップ処理はこのダイアログから実行します。
 
ope_0021

 

尚、セットアップの処理内容は、クライアントのランタイム実行方法により異なります。詳細については、「クライアントのランタイム実行」の各記述を参照してください。

 

 

セットアップ機能の関連プロパティ

ルートプロパティの中には、Panel Editorのセットアップ機能の初期値を設定するためのいくつかのプロパティが用意されています。

 

これらのパラメータはセットアップ機能の画面から都度変更することも可能ですが、開発中のクライアント設定ファイルのプロパティに設定値を保存しておく事により、上記のダイアログの初期値として表示されます。例えば、開発環境のPCが変わった場合などでも、同様のパラメータを使用してセットアップを行うことができるようになります。

 

セットアップ機能に関するプロパティの設定手順は以下のとおりです。

 

 

1.作成中のクライアント設定ファイルをPanel Editorで表示します。
 

2.ルートのプロパティを表示し、以下のプロパティを設定します。
 
ope_0020
 
 

ルートプロパティ名

説明

SetupFolder

 

セットアップ機能で出力するフォルダを指定します。現在作成中のクライアント設定ファイルからの相対パスを指定します。

SetupResouceFolder

 

セットアップ機能のリソース出力先フォルダ名を指定します。セットアップを実行すると、SetupFolderで指定したフォルダの直下に、本プロパティで指定した名称のサブフォルダが作成されます。例えば、イメージコントロールに表示するための画像ファイルなどは、全てサブフォルダ内にコピーされるとともに、絶対パスで設定されていたプロパティの設定内容はリソースフォルダ内を参照するように相対パスに置き換えられます。

AttachedFiles

 

セットアップ機能では、プロパティに指定があるファイルは自動的にセットアップフォルダ内にコピーされますが、プロパティに設定されていない個別のファイル(たとえば、スクリプトから読み込むために事前に用意されているテキストファイルなど)については処理対象となりません。

そのような場合は、本プロパティにセットアップ処理の対象に含めるファイル名を指定することができます。尚、複数のファイルを指定したい場合は、1ファイルずつ改行して複数行で指定します。