レコーダーとレコーダー端末について

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レコーダーとレコーダー端末について

レコーダーとは

ビデオレコーダーには、「レコーダー」という重要な概念があります。レコーダーとは、ビデオレコーダーの録画処理においてネットワークカメラ群を論理的に束ねるグループのような概念で、録画を行うクライアントPCではレコーダーの単位で録画処理が行われます。レコーダーは複数登録することが可能であり、ビデオレコーダーで録画を行うカメラは、必ずいずれかのレコーダーに属している必要があります。

 

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レコーダーの設定では、録画される録画データファイルの録画先、閲覧先、転送先を定義します。ビデオレコーダーで録画を行うためには、まずはレコーダーの登録を行い、続いて、カメラ登録から目的のネットワークカメラとの接続設定を定義し、当該カメラを所属させるレコーダーを選択して割り付けを行います。こうする事によって、ビデオレコーダーによる録画処理の実行時に、当該カメラが所属するレコーダーに定義されている録画先に従って、目的の場所に録画データの保存が行われます。また、ビデオプレイヤーなどから録画データを閲覧して再生する際には、レコーダーに定義されている閲覧先の場所から録画データを取得して再生が行われます。

 

以下は、レコーダー登録の設定画面です。

 

(レコーダー登録ダイアログの設定例)

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レコーダーの設定では、録画データファイルの録画先、閲覧先、転送先の設定を行います。

 

まず、録画先には、ビデオレコーダーによって録画される録画データファイルの保存場所となるフォルダを指定します。次に、閲覧先には、ビデオプレイヤー等から録画データを再生する際の、録画データファイルの参照先となるフォルダを指定します。そして、必要に応じて、録画ファイルを転送先フォルダに自動的に転送するように設定することができます。

 

左記の例は、サーバ保存/転送なし/サーバ閲覧として設定した例です。

 

 

録画先、転送先、閲覧先の各設定では、サーバPC側とするのか、ローカルPC側(クライアントPC側)とするのかを選択することができます。

 

(フォルダ選択の例:サーバPC保存)

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サーバPCを選択すると、Panel Server側で定義されている公開フォルダの下に録画データファイルを保存/閲覧することができます。

 

 

 

ローカルPCを選択すると、録画処理を実行しているクライアントPCに接続されている各ドライブのフォルダを直接指定することができます。

 

(フォルダ選択の例:ローカルPC保存)

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ローカルPCを選択した場合、PCに直接接続されているHDDドライブ(Cドライブなど)のほか、NASなどのネットワークドライブを指定することもできます。

 

 

 

(レコーダー登録ダイアログの設定例)

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左記の例では、NASのドライブをGドライブとしてネットワーク共有し、転送先、閲覧先として指定した例です。このように設定することで、レコーダーの録画は一旦ローカルに保存し、NASに転送、閲覧時はNASを参照する動作となります。

 

 

このように、録画先、閲覧先、転送設定をうまく組み合わせることにより、様々なシステム構成に対応することができます。これらの設定は、実際に接続するカメラの数や録画の品質(fps)、システム構成などに応じて、適切に設定を行う必要があります。

 

 

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レコーダーの録画先、転送設定、閲覧先の設定は、実際の運用にあわせて注意深く設定する必要があります。レコーダーの録画設定に関する考え方については、「ビデオレコーダーのシステム構成と運用」を参照してください。

 

 

レコーダー端末とは

実際に録画処理を実行するクライアントPCの事を「レコーダー端末」と呼びます。レコーダー端末は、ビデオレコーダーに定義されたレコーダーの定義に従って、自身が処理対象とするレコーダーに属するカメラの録画を行います。

 

以下は、ビデオレコーダーの設定メニューです。

 

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左記のメニューから「本端末をレコーダーとする」を選択すると、以下のダイアログが表示されます。ダイアログから目的のレコーダー名を選択して登録を行うと、この設定操作を行ったクライアントPCが当該レコーダーのレコーダー端末となります。

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ここで、重要なルールとして、ビデオレコーダーには複数のレコーダーを定義することができますが、1台のクライアントPCにつき、いずれか1つのレコーダーの端末にしかなることができません。従って、複数のレコーダーを登録して録画を行う場合は、複数台のクライアントPCが必要となります。

 

尚、レコーダー端末を複数台のクライアントPCで構成する事により、録画処理の負荷を分散させる事ができます。

 

以下は、複数台のクライアントPCでレコーダー端末を構成した例です。

 

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attention

複数のレコーダーを登録してレコーダー端末を分散構成とする場合、録画データの録画先と閲覧先は、つじつまが合うように設定する必要があります。例えば、各レコーダーの録画先をサーバとし、閲覧先も同様にサーバとしておくことで、各クライアントPC上で動作させるビデオレコーダーからすべての録画データを共通的に閲覧することができるようになります。あるいは、NASなどのネットワーク共有ドライブを利用する場合、録画先をローカル、転送先をNASのドライブ、閲覧先をNASのドライブとすることで、各クライアントから共通的にNASのドライブを参照することができます。尚、レコーダーの録画先、転送設定、閲覧先の設定は、実際の運用にあわせて注意深く設定する必要があります。レコーダーの録画設定に関する考え方については、「ビデオレコーダーのシステム構成と運用」を参照してください。