サマリアクション(CSV/ODBC)

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サマリアクション(CSV/ODBC)

マニュアルの読み方

本章はリファレンス情報のみ記述されています。

構築手順につきましては、以下のリンクを参照ください。

 

ロギング/トレンドグラフの構築・・・監視システム構築ガイド「ロギング・トレンドグラフ

日報の構築・・・監視システム構築ガイド「日報(レポート)

 

 

attention

ロギング機能を提供するアクションとして、「サマリアクション」(本アクション)と、「ロガーアクション」が用意されています。両者にはそれぞれ特徴があります。例えば、ロギングとあわせて日報集計、帳票作成などを行いたい場合は、サマリアクションを選択してください。両者の違いについては、本ページの「ロガーアクションとの違い」の比較表を参照してください。

 

 

概要

サマリアクションとは、タグの値をヒストリカルデータとしてロギングする「ロギング機能」と、ヒストリカルデータをもとに日報、月報、年報などの任意の単位で自動的に集計する「集計機能」を兼ね備えたアクションです。データストアとしては、CSVファイル、ODBCデータベースに対応します(詳細については「対応データベースについて」を参照してください。

 

サマリアクションはFA-PanelによるSCADAシステムの構築において非常に重要な役割を担う機能であり、トレングラフやエネルギー管理、日報画面(日報、月報、年報)等、FA-Panelが提供する各種機能はサマリアクションに対して接続し、ヒストリカルデータおよび集計データ(日報、月報、年報など)を利用することができます。

 

c_action_0300

 

サマリアクションは、大きく分けて以下の4つの機能を提供します。

 

種類

概要

ロギング機能

タグの値を定期的に読み込み、ヒストリカルデータとして時系列でロギングを行います。

 

集計機能

「ロギング機能」によって生成されたヒストリカルデータをもとに、あらかじめ設定された集計単位で自動的に集計を行う機能です。

 

集計処理の単位は自由に設定可能です(※日、月、年などの他、10分、30分など自由に設定できます)。

 

最も一般的な集計単位としては、日報(1時間単位の集計:1時間1行*最大24行で構成)、月報(日単位の集計:1日1行*最大31行で構成)、年報(月単位の集計:1ヶ月1行*最大12行で構成)があります。

 

レポート機能

日報、月報、年報などを作成するためのレポート機能です。レポート機能はサマリアクション(Panel Server)と、サマリレポートグリットコントロール(Panel Browser)によって提供されます。

画面から日報を表示/印刷する機能のほか、必要に応じてレポートの自動印刷を行うこともできます。又、サブレポート機能を利用すると、CSVファイルやExcelファイルを自動的に生成することができます。

 

ヒストリカルデータサーバ機能

サマリアクションはヒストリカルデータサーバとしての機能を併せ持っています。クライアントとなるPanel Browserからヒストリカルグラフコントロール(トレンドグラフ)を介してトレンドグラフとして表示したり、スクリプトからヒストリカルデータコントロールを介して期間を指定したヒストリカルデータの取得を行い、取得したヒストリカルデータに基づく解析や演算など、独自の処理を構築することができます。

 

 

 

ロガーアクションとの違い

ロガーアクションはVer4以前のバージョンで開発された機能であり、ロギング処理のみに特化した機能です。一方、サマリアクションはVer5から新たに追加された機能であり、ロギング機能と集計処理、レポート作成機能が統合された機能構成となっております。

 

もし、タグの値をロギングする処理のみを構築したい場合は、ロガーアクション、サマリアクションのどちらを使用してもロギング処理を実現することができますが、両者にはそれぞれ以下のような特徴があります。どちらのアクションを選択するべきかは、それぞれの仕様と用途により選択してください。

 

 

ロガーアクションとの比較


ロガーアクション

サマリアクション

ログ機能の高速性

ミリ秒単位でのロギングが可能です。

例えばCSVファイルへの保存の場合、HDDの書き込み速度やPLCとの通信速度等に異存しますが、数十ミリ秒程度でのロギングが行えます。

最速で1秒周期のロギングが行えます。ミリ秒周期のロギングには対応していません。

ロギング対象タグの設定方法

Panel Serverの画面上で、目的のタグをドラックアンドドロップする等の操作により設定することができます。

尚、1つのアクションにつき1つのデータベース(CSVの場合1ファイル、ODBCの場合1テーブル)に対応します。複数のCSVファイルやテーブルに保存したい場合は、複数のアクションを並列して定義する必要があります。

サマリアクションの設定ファイル「タグフィールドマスタ」(テキストファイル)に、ロギング対象のタグパスを設定します。

タグフィールドマスタは、Excelやメモ帳などを用いて手動で設定します。

尚、あらかじめデータベースの最大列数を定義しておく事で、実行時に自動的に複数のデータベース(CSVの場合複数ファイル、ODBCの場合複数テーブル)に分割して生成されます。

ログ形式

時系列の一般型ログの他、イベント型ログの生成も可能。

 

時系列の一般型ログにのみ対応。

 

集計機能

無し。

 

本アクションはロギングのみ行えます。また、本アクションで生成されたヒストリカルデータをサマリアクションで集計することはできません。

 

有り。

 

サマリアクション自身が生成したヒストリカルデータ(ロギングデータ)をもとに、合計、平均、最大、最小などの各種統計方法での集計処理を自動的に行います。

又、各フィールドの集計データ同士で演算を行い、演算結果を集計データとして保存する事などができます。

 

レポート機能

無し。

 

本アクションはロギングのみ行えます。また、本アクションで生成されたヒストリカルデータをサマリアクションで集計することはできません。

 

有り。

 

レポート作成機能を内蔵。サマリアクション自身が集計した集計データをもとに、レポート作成を行います。

 

ヒストリカルデータサーバ機能

有り。

 

クライアントとなるPanel Browserから、ヒストリカルグラフコントロールやヒストリカルデータコントロールを介してヒストリカルデータへのアクセスを受け付けます。

 

有り。

 

(同左)

 

 

Hint

ミリ秒単位などの高速周期でロギングを行いたい場合や、単にロギングのみを行いたい場合は、ロガーアクションを用います。一方、ロギング周期が1秒以上でOKで、日報集計などを行う必要がある場合は、サマリアクションを使用します(※日報集計を行う必要がある場合はサマリアクションを選択する必要があります)。ロガーアクションに関する詳細は、「ロガー」を参照して下さい。

 

 

日報月報年報アクションとの違い

日報月報年報アクションはVer4以前のバージョンで開発された機能であり、旧バージョンの上位互換のために残されている機能です。一方、サマリアクションはVer5から新たに追加された機能であり、日報月報年報の集計機能を含め、様々な点が拡張された機能構成となっております。

 

もし、日報集計機能の構築を検討されている場合は、サマリアクションの利用を推奨します。

 

 

日報月報年報アクションとの比較


日報月報年報アクション

サマリアクション

ロギング機能

 

ロギング機能を内蔵していません。別途、ロガーアクションによるロギング処理を併用する必要があります(つまり、ロガーアクションと日報月報年報アクションを組み合わせて実行する必要がある)。

サマリアクションはロギング機能を内蔵しています。ロギング処理と集計処理が一体となって動作する仕組みのため、効率よく集計処理が行えるよう改善されています。

帳票レイアウトの変更(列の並び順など)

Panel Serverのオンライン中に帳票レイアウトを変更することができません。

Panel Browserのレポート画面の設定画面から、帳票レイアウト(どのページにどのフィールドを表示印刷するか)を自由に変更することができます。

従って、Panel Serverのオンライン中であってもレイアウトの変更が可能です。

運用開始後の列の追加、削除

 

追加時は末尾にのみ追加可能です。列を削除することはできません。

ロギング集計の列を、自由に追加、削除、挿入できます。

動作環境

 

本アクションは32Bit版でのみ動作します。64Bit版では動作しません。

32Bit版、64Bit版のいずれも動作します。

 

 

Hint

日報月報年報アクションは、旧バージョンで開発されたシステムとの上位互換を保つために残されている機能です。日報集計・レポート作成機能の構築が必要な場合、特別な理由がない限りはサマリアクションを推奨します。