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タグフィールドマスタについて
標準プロジェクトのサーバ設定ファイルには、あらかじめ「Summary」という名称のサマリアクションが登録されています。
サマリアクションのマスタファイルの1つに「タグフィールドマスタ」があります。タグフィールドマスタには、どのタグをロギング・集計の対象とするのかを定義します。
上記の「Summary」アクションのタグフィールドマスタは、以下に格納されています。
(プロジェクトフォルダ)\server\summary\fieldmaster_tag.csv
タグフィールドマスタはCSV形式のテキストファイルであり、メモ帳などのテキストエディタやExcelなどで自由に編集することができます。
タグフィールドマスタの編集
以下に、タグフィールドマスタの編集について、設定例をもとにExcelを使用した編集要領を説明します。
■前提条件
ここで紹介する設定例では、PLCと通信を行う実際のタグの代わりに、Panel Serverに以下のタグが登録されているものとします。実際に監視システムを構築する際には、これらのタグをPLCと通信するタグとして読み替えてください。
使用するユニット:
仮想デバイス(U01)
タグ:
U01.F01.SD0000 ~ SD0007 までの数値タグ(8点)
U01.F01.SM0006、 SM0007のビットタグ(2点)
SDタグ、SMタグは仮想デバイスと呼ばれる特殊なタグの一種で、一定の周期で自動的に値が変化するタグです。ここで紹介する設定例では、これらのタグをサマリアクションでロギング・集計します。
尚、SD0006は3秒に1ずつ、SD0007は5秒に1ずつインクリメントされるタグであり、各タグとも9999を上限値として0にリセットされるリングカウンタとなっています。そこで今回の設定例では、これら2点のタグを使って使用量を表す積算カウンタ(0から9999)を模擬する事として、日報集計時に積算値を求めるように設定してみる事とします。又、SM0006は3秒毎に、SM0007は5秒毎に定期的にON/OFFを繰り返すタグです。これらのタグで機器の運転状況(運転/停止)を模擬することとして、日報集計時にON回数(運転回数)を求めるように設定してみます。
■作業要領
タグフィールドマスタ「fieldmaster_tag.csv」を、Excelで開いてください。
すると、以下のような内容が記述されています。
1行目はヘッダです。どの列に何の情報を記述するのかが定義されています。そして、2行目以降に、どのタグをロギング・集計の対象とするのかを1行ずつ定義します。尚、ここで記述する各行の定義のことを「フィールド」と呼び、Nameの列に定義した名称がフィールド名となります。
現状、2行目以降にはサンプルデータが登録されています。サンプルデータは使用しないため、2行目以降をすべて削除してください。
そして、2行目以降に、U01.F01.SD0000からSD0007までのアナログ8点、U01.F01.SM0006、SM0007のデジタル2点として、10行のフィールド定義を追加してください。
各フィールドの設定内容は、以下を参照してください。
ヘッダ名 |
内容 |
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[Name]
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フィールド名を指定します。フィールド名は文字列で一意となるように指定します。ここでは例として、「T000」から「T009」までの連番をフィールド名に指定します。 |
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[Tag]
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ロギング対象とするタグのタグパスを指定します。ここでは例として、U01.F01.SD0000からSD0007の8点と、U01.F01.SM0006、SM0007の2点を定義してください。 |
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[Comment]
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任意のコメントを指定します。ここでは例として「アナログSD0000」や「デジタルSM0006」などの任意の名称を指定しておきます。 |
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[DataType]
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データの種類を指定します。今回の例では、すべて「standard」と指定してください。このフィールドには、ほとんどの場合「standard」を指定します。「standard」以外を指定する場面としては、力率を扱う場合に「powerfactor05」などと指定します。本パラメータの指定方法に関する詳細は、アクションリファレンスの「タグフィールドマスタ」を参照してください。 |
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[TermOfValidity]
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このパラメータは集計の時間単位を分けて処理したい場合に使用します。例えば、昼時間、夜時間などで集計を分けて行いたい場合などに使用します。使用しない場合はブランクとしておきます。今回の例では使用しないため、すべてブランクとしておきます。 |
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[DecimalNum1]
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少数桁数を指定します。ここでは例として全て「0」としておきます。 |
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[SummaryType1]
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日報集計時の集計方法を指定します。例えば、「AVERAGE」と指定すると、集計時に期間内のデータの平均を求めます。
代表的なパラメータ) AVERAGE:平均 TOTAL:合計 MAX:最大 MIN:最小 ADDINGCOUNT:積算カウンタ(積算リングカウンタ値から増分を求める) ADDINGPULSE:積算パルス(期間内で、ONになった回数を求める)
今回の設定例では、以下のように設定しておきます。
•U01.F01.SD0000からSD0005の6点 ・・・「AVERAGE」 •U01.F01.SD0006、SD0007の2点 ・・・「ADDINGCOUNT」 •U01.F01.SM0006、SM0007の2点 ・・・「ADDINGPULSE」
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[SummaryParam1]
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SummaryType1で指定した集計方法により、必要に応じてパラメータを指定します。
今回の設定例では、以下のように設定しておきます。
•U01.F01.SD0000からSD0005の6点 ・・・ブランク(空白) •U01.F01.SD0006、SD0007の2点 ・・・「10000,IGNOREZERO」 ※リングカウンタの境界値 •U01.F01.SM0006、SM0007の2点 ・・・ブランク(空白)
上記のうちSD0006およびSD0007はSummaryType1でADDINGCOUNTを指定しています。従って、これらの2点については、積算算出のためのパラメータを指定する必要があります。具体的には、積算カウンタの境界値を指定し、カンマの後に「IGNOREZERO」と記述します。尚、ここで指定する境界値には、リングカウンタ値の最大値+カウンタの増分単位を指定する必要があるという点に注意してください。今回使用するSDタグは0から9999までのリングカウンタかつ1ずつカウントされるため、最大値に1を加算した「10000」が境界値となります。
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[SummaryType2]
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月報、年報集計時の集計方法を指定します。ここで指定するのは、日報集計結果を月報、年報に持ち上げる際の集計方法です。例えば、SummaryType1をADDINGCOUNTとして積算値や回数を集計する場合、SummaryType2をTOTALとすることで、日報集計時はビットがONになった回数を求め、月報集計時は日報集計値のON回数の合計を求めることができます。
今回の設定例では、以下のように設定しておきます。
•U01.F01.SD0000からSD0005の6点 ・・・「AVERAGE」 •U01.F01.SD0006、SD0007の2点 ・・・「TOTAL」 •U01.F01.SM0006、SM0007の2点 ・・・「TOTAL」
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[SummaryParam2]
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上記で指定した集計方法により、必要に応じてパラメータを指定します。 今回の例では使用しません。全てブランク(空白)としてください。
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[ReportHeader1]
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このパラメータは日報に出力されるヘッダの1行目の文字列のデフォルト値となります。 ここでは例として、「T000」から「T009」の連番を指定しておきます。 |
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[ReportHeader2]
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このパラメータは日報に出力されるヘッダの2行目の文字列のデフォルト値となります。
ここでは例として、以下のように設定しておきます。
•U01.F01.SD0000からSD0005の6点 ・・・「計測」 •U01.F01.SD0006、SD0007の2点 ・・・「積算」 •U01.F01.SM0006、SM0007の2点 ・・・「ON回数」
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[ReportHeader3]
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このパラメータは日報に出力されるヘッダの3行目の文字列のデフォルト値となります。 今回の例では使用しません。全てブランク(空白)としてください。
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[ReportHeader4]
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このパラメータは日報に出力されるヘッダの4行目の文字列のデフォルト値となります。 今回の例では使用しません。全てブランク(空白)としてください。
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尚、上記の[ReportHeader1]~[ReportHeader4]に設定した文字列は、日報画面の帳票設定ダイアログ上に表示される見出し設定の初期値として使用されます。これらの見出し文字列は固定的な設定ではなく、運用中に設定画面から手動で変更することもできます。
(参考:Excelの編集イメージ)
(参考:メモ帳で編集した例)
タグフィールドマスタのフィールドなどの詳細については、「タグフィールドマスタ」を参照してください。 |
サマリアクションの各種設定ファイルの詳細については、「サマリアクションの設定ファイルとフォルダ構成」を参照してください。 |
マスタファイルの記述に複数の言語を同時に定義したい場合(例えば、コメントに日本語と中国語を混在させたい場合など)は、ファイルの保存形式をUTF-8(BOM付)として保存するようにしてください。 |