標準プロジェクトと独自プロジェクト

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標準プロジェクトと独自プロジェクト

標準プロジェクトと独自プロジェクト

PA-Panelには「標準フレームワーク」と呼ばれるフレームライブラリ(監視システムのテンプレート)が用意されており、標準フレームワークをもとに作成したプロジェクトのことを「標準プロジェクト」と呼びます。標準フレームワークにはメニュー機能などのさまざまな基本機能があらかじめ組み込まれているため、難しい作り込みを行うことなく、それらの機能をすぐに使うことができます。一方で、「独自プロジェクト」とは、標準フレームワークなどのテンプレートを利用せずに、一から作り込むプロジェクトです。この方法は標準プロジェクトを利用した場合よりも手間と時間がかかりますが、自由な発想でよりきめ細かな開発を行うことができます。

 

以下に、両者の特長、違いについて説明します。標準プロジェクトの個々の機能の内容については「標準プロジェクトの機能紹介」を参照してください。

 

■標準プロジェクトと独自プロジェクトの比較

(※画像をクリックすると拡大表示します)

項目

標準プロジェクト

独自プロジェクト

説明

標準機能の組み込み

 

トレンドグラフやアラームサマリなどの各種標準機能(「画面ライブラリ」として提供される各機能)は、標準プロジェクト、独自プロジェクトのどちらに対しても組み込むことができます。

標準プロジェクトでは、プロジェクト作成時にウィザード画面から必要な機能を選択するだけで、標準機能が組み込まれたプロジェクトを自動的に生成することができます(後から手動で組み込むことも可能です)。

独自プロジェクトについては画面ライブラリを手動で組み込む必要があります。

開発の自由度

独自プロジェクトは一から画面を自作するため、自由な設計思想で作り込みを行うことができます。

標準プロジェクトは標準フレームワークの足回りを利用した構築となるため、標準フレームワークの仕組みに依存する部分があります。

メニュー様式

3タイプ

サイドメニュー

フルメニュー

クラシック

 

自由

■標準プロジェクトのメニュー

 

標準プロジェクトには、「サイドメニュー」と「フルメニュー」という完成されたメニュー機能があらかじめ組み込まれています。

簡単な設定を行うたけで、以下のメニュー機能をすぐに利用することができます。

 

(標準プロジェクト:左サイドメニュー)

p_prj_0236_zoom15

(標準プロジェクト:右サイドメニュー)

p_prj_0237_zoom15

 

(標準プロジェクト:フルメニュー)

p_prj_0238_zoom15

 

 

 

尚、標準プロジェクトのメニューはサイドメニューとフルメニューに限定される訳ではなく、画面の上下、あるいは左右のエリアに独自のボタン配置で以下のようなクラシックなメニューを作成することもできます(下記のボタン配置は一例です。これらの各エリアは自由に作り込むことができます)。

 

(標準プロジェクト:クラシック例1)

p_prj_0239_zoom15

(標準プロジェクト:クラシック例2)

p_prj_0240_zoom15

 

(標準プロジェクト:クラシック例3)

p_prj_0241_zoom15

(標準プロジェクト:クラシック例4)

p_prj_0242_zoom15

 

 

■独自プロジェクトのメニュー

 

独自プロジェクトでは、ユーザー自身によって画面呼び出しの仕組みを作り込む必要がありますが、自由なメニューを作成することができます。

 

ビジュアルテーマ

 

標準プロジェクトはビジュアルテーマに対応しており、システム設定画面からビジュアルテーマの設定を簡単に呼び出すことができます。

独自プロジェクトについてはビジュアルテーマに沿った色を選択することにより対応可能です。

共通アラームサマリ

標準プロジェクトの場合、共通アラームサマリ表示機能が最初から組み込まれています。尚、共通アラームサマリの表示は必須ではなく、不要な場合は非表示にすることもできます。

独自プロジェクトの場合は、アラーム用の部品やフォームの埋め込み用の部品などを使って独自に画面を作り込む必要があります。

インフォメーションバー機能

 

インフォメーションバーは標準フレームワークの機能としてあらかじめ組み込まれています。本機能の内容については「インフォメーションバー」を参照してください。

本機能は独自プロジェクト用に用意されたライブラリはありません。ユーザ自身が独自に(もしくは標準フレームワークのソースコードを参考にしながら)作成する必要があります。

関連情報機能

 

関連情報機能は標準フレームワークの機能としてあらかじめ組み込まれています。本機能の内容については「機能間の連携(関連情報の利用)」を参照してください。

本機能は独自プロジェクト用に用意されたライブラリはありません。ユーザ自身が独自に(もしくは標準フレームワークのソースコードを参考にしながら)作成する必要があります。

付箋機能

 

付箋機能は標準フレームワークの機能としてあらかじめ組み込まれています。本機能の内容については「付箋機能」を参照してください。

本機能は独自プロジェクト用に用意されたライブラリはありません。ユーザ自身が独自に(もしくは標準フレームワークのソースコードを参考にしながら)作成する必要があります。

ユーザ管理(ログイン機能)

 

標準フレームワークには、ユーザ管理機能(ログイン機能)があらかじめ組み込まれています。本機能の内容については「ユーザ管理の機能紹介」を参照してください。

本機能は独自プロジェクト用に用意されたライブラリはありません。ユーザ自身が独自に(もしくは標準フレームワークのソースコードを参考にしながら)作成する必要があります。

 

 

hint

標準プロジェクトか独自プロジェクトかの選択に迷う場合、構築する監視システムの規模や必要な機能の種類なども判断材料となります。例えば、ごく少数のI/O点数のみで、アラームや日報などの標準機能の必要が無く、数枚程度のグラフィック画面のみで構成されるような簡易的な要件の場合は画面遷移も数個のボタンのみで構築できるため、独自プロジェクトでも簡単に実現可能な場合があります。一方で、グラフィック画面の枚数が多くなる場合や、アラーム、トレンド、デマンド監視などの標準機能の組み込みが必要なことが分かっている場合は、標準フレームワークを利用した方がより早くシステムを構築することができます。