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概要
キーエンス社のNQシリーズとの接続例です。Modbus/TCPを使用したEthernet接続を行う場合の設定例です。
使用機種
項目 |
機種等 |
機器 |
NQ-MP8L |
ローカル機器 |
FD-Q10C(クランプオン式流量センサ) |
通信ユニット |
本体付属ポート |
設定環境
項目 |
環境 |
OS |
Windows10 Pro 64Bit |
設定詳細
項目 |
設定 |
設定項目 |
設定例 |
機器側の設定 |
本体スイッチで設定 |
IPアドレス |
192.168.0.100 |
サブネットマスク |
255.255.255.0 |
||
デフォルトゲートウェイ |
192.168.0.1 |
||
ポート番号 |
502(固定) |
||
パソコン側の設定 |
ユニット設定 |
IPアドレス |
192.168.0.1 |
ポート番号 |
自動 |
||
通信プロトコル |
TCP(UDP指定不可) |
※パソコン側の設定の大部分はユニット側の設定に合わせ込む形になります。
NQシリーズの対応デバイスは、HRのみとなります。また、NQシリーズのHRへの書き込みは、ファンクションコード06のみの対応となります。 ファンクションコード06を使用するためには、Serverアプリケーション側の通信詳細/その他詳細設定で、以下の設定のチェックボックスを外してください。
|
NQシリーズとの通信接続にはModbus/TCPを使用します。そのため、通信対象の機種はModbus/TCPが使用できる機種(NQ-MP8Lなど)に限定されます。 対象機種の詳細については機器側のマニュアルをご参照ください。 |
機器側の設定
「NQ-MP8L」に設定を行います。設定は本体スイッチ及びNQ Sensor Monitorで行います。
1.本体のロータリースイッチでIPアドレスの設定を行う
設定 |
設定内容 |
ロータリースイッチ x100 |
1 |
ロータリースイッチ x10 |
0 |
ロータリースイッチ x1 |
0 |
スイッチにより指定した数値は以下の「xxx」に割り付けられて動作します。
・IPアドレス:192.168.0.xxx ・サブネットマスク:255.255.255.0 ・デフォルトゲートウェイ:192.168.0.1
なお、全てのロータリースイッチを0とした場合、IPアドレスは「192.168.0.250」になります。
|
本体スイッチがない機種を使用する場合、IPアドレスの設定は設定ツール「NQ Sensor Monitor」で行う必要があります。また、NQ-MP8LのIPアドレスを設定ツールから設定する場合は、ロータリスイッチを「600」(PGM-DHCP)に設定してください。 |
パソコン側の設定
Serverアプリケーションを用いて、通信設定を行った機器と接続を行います。
1.ツリーの「Application」-「Driver」を右クリックして、ドライバの追加を選択する
2.表示されたドライバ一覧から以下のユニットを選択し、追加を行う
3.追加されたユニット(U01)のプロパティを開き、通信設定をクリックする
4.「パソコン側設定」で以下のように設定を行う
設定 |
設定内容 |
パソコンIPアドレス |
192.168.0.10 |
パソコンポート番号 |
自動 |
5.「ユニット側設定」で以下のように設定を行う
設定 |
設定内容 |
ユニットIPアドレス |
192.168.0.100 |
ユニットポート番号 |
502 |
6.「ピングテスト」を選択し、ピングが正常に通るか確認を行う
「Ping test is success~」といったメッセージが表示されれば、テストはOKです。
7.「通信詳細」で「その他詳細設定」を押下する
8.「ファンクションコード16に対応している」のチェックを外し、「OK」ボタンを押下する
通常、HRデバイスへの書込みにはファンクションコード16が使用されますが、上記のチェックを外す事により、ファンクションコード6で書込みが行われます。 本機種はファンクションコード6の書込みのみ対応しているため、本設定のチェックを外す必要があります。 |
9.接続テストを行い、接続確認を行う
「接続OK」といったメッセージが表示されれば、接続確認OKです。
タグの設定について
ローカル機器及び設定によってデータの出力形式が変わるため、状況に合わせてタグに最適な設定を行う必要があります。
ここでは例として、NQ-MP8Lのポート1に「キーエンス製 クランプオン式流量センサ(FD-Q10C)」を接続し、瞬時流量を取得する場合の設定例を紹介します。
FD-Q10Cのプロセスデータの出力形式は下記の4 種類から選ぶことができます。
・瞬時流量値
・出力1+出力2+瞬時流量値
・瞬時流量値+出力2+出力1
・瞬時流量値(1/10)+スタビリティレベル+出力2+出力1
出力形式は、設定ツール「NQ Sensor Monitor」で選択することができます。
瞬時値流量値
・プロセスデータ出力形式:0 = Instantaneous flow rate (初期値)
Bit15 |
Bit14 |
Bit13 |
Bit12 |
Bit11 |
Bit10 |
Bit9 |
Bit8 |
Bit7 |
Bit6 |
Bit5 |
Bit4 |
Bit3 |
Bit2 |
Bit1 |
Bit0 |
0 |
0 |
瞬時流量値(単位:FD-Q10C:0.01、FD-Q10C 以外:0.1) |
・アドレス設定
瞬時流量値はポート1接続の場合、HR400003に格納されるため、本アドレスを参照。
・フィルタ
単位が0.01であるため、フィルタで「小数点の移動と切り捨てを行う」を指定し、1/100倍に設定する。
出力1+出力2+瞬時流量値
・プロセスデータ出力形式:1 = Output2 + Output1 + Instantaneous flow rate
Bit15 |
Bit14 |
Bit13 |
Bit12 |
Bit11 |
Bit10 |
Bit9 |
Bit8 |
Bit7 |
Bit6 |
Bit5 |
Bit4 |
Bit3 |
Bit2 |
Bit1 |
Bit0 |
出力1 |
出力2 |
瞬時流量値(単位:FD-Q10C:0.01、FD-Q10C 以外:0.1) |
・アドレス設定
瞬時流量値はポート1接続の場合、HR400003に格納されるため、本アドレスを参照。
サイズを自由設定で14ビット分のデータを扱うようにする。
・フィルタ
単位が0.01であるため、フィルタで「小数点の移動と切り捨てを行う」を指定し、1/100倍に設定する。
瞬時流量値+出力2+出力1
・プロセスデータ出力形式:2 = Instantaneous flow rate + Output2 + Output1
Bit15 |
Bit14 |
Bit13 |
Bit12 |
Bit11 |
Bit10 |
Bit9 |
Bit8 |
Bit7 |
Bit6 |
Bit5 |
Bit4 |
Bit3 |
Bit2 |
Bit1 |
Bit0 |
瞬時流量値(単位:FD-Q10C:0.01、FD-Q10C 以外:0.1) |
出力2 |
出力1 |
・アドレス設定
瞬時流量値はポート1接続の場合、HR400003に格納されるため、本アドレスを参照。
ビット開始位置を2(@2を付与)とし、サイズを自由設定で14ビット分のデータを扱うようにする。
・フィルタ
単位が0.01であるため、フィルタで「小数点の移動と切り捨てを行う」を指定し、1/100倍に設定する。
瞬時流量値(1/10)+スタビリティレベル+出力2+出力1
・プロセスデータ出力形式:3 = Instantaneous flow rate (one tenth) + Stability level + Output2 + Output1
Bit15 |
Bit14 |
Bit13 |
Bit12 |
Bit11 |
Bit10 |
Bit9 |
Bit8 |
Bit7 |
Bit6 |
Bit5 |
Bit4 |
Bit3 |
Bit2 |
Bit1 |
Bit0 |
瞬時流量値(1/10)(単位:FD-Q10C:0.1、FD-Q10C 以外:1) |
0 |
スタビリティレべル |
出力2 |
出力1 |
・アドレス設定
瞬時流量値はポート1接続の場合、HR400003に格納されるため、本アドレスを参照。
ビット開始位置を6(@6を付与)とし、サイズを自由設定で10ビット分のデータを扱うようにする。
・フィルタ
単位が0.1であるため、フィルタで「小数点の移動と切り捨てを行う」を指定し、1/10倍に設定する。