連続稼働運転のための設定

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連続稼働運転のための設定

概要

本章では、監視システムの運用に入る前に行っておくべき安全対策について解説します。

 

監視システムの運用では、連続運転による安全稼働が求められます。開発・テストを充分に行ったとしても、運用中に想定外の事象により停止・故障などが発生する可能性はゼロではありません。本章に記載されている安全対策を行っておく事で、アプリケーションの異常終了時の自動再起動や、トラブル発生時の調査に必要となる各種ログファイルを保存することができます。

 

 

attention

安全対策の設定は非常に重要です。本章に記述されている各種設定を行うことで、トラブル発生時の調査に必要な各種ログファイルが自動的に生成されます。トラブル発生時の弊社への技術サポート問合せの際に必要な情報となりますので、各種設定の実施を強く推奨します。

 

 

連続稼働のための安全対策

以下に、連続稼働のために実施が必要となる安全対策について説明します。

 

具体的な設定手順等の詳細については各リンク先を参照してください。

 

 

区分

対象

実施項目

説明

動作環境の設定

FA-Panelの最新パッチプログラムの適用

FA-Panelの最新パッチプログラムを入手して適用する

必ず最新のパッチプログラムを適用して下さい。最新のパッチプログラムでは、不具合などが解消されている場合があります。パッチプログラムは弊社Webサイトより入手することができます。

 

尚、クライアントがPanel Serverと異なるPCの場合は、全てのPCで同一のリビジョンが適用されている事を確認して下さい。

 


その他の動作環境設定

データベースの最適化

アクションなどからODBC経由でデータベースへの出力を行っている場合、長期の連続稼働によってデータベースがパンクしてしまわないように、データベース側に最適な設定を行ってください。

 

特に、バックアップ処理やトランザクションログ等のチューニングを検討して下さい。

 



ウィルス対策ソフトの注意点

ウィルス対策ソフトを導入する場合、Panel ServerやPanel Browserが通信に使用するIPアドレス、ポート番号がブロックされないように設定して下さい。

 

 

 

区分

対象

実施項目

説明

Panel Serverの設定

連続稼動安全対策の設定

連続稼働安全対策の設定を行う

Panel Serverのアプリケーションの設定画面から「連続稼働安全対策」のチェックを入れる事により、異常が発生した際にPanel Serverが自動的に再起動される様に設定することができます。システムが異常終了してしまった際に無監視となる時間を短縮することができるため、本設定の実施を推奨します。
 


アウトプットログの保存設定

アウトプットログの保存設定を行う

Panel Serverのアウトプットビューの設定画面から、アウトプットログの保存設定を行ってください。このログはトラブルシューティングに役立ちます。

 


システムログの保存設定

システムログの保存設定を行う

Panel Serverのアプリケーションの設定画面から、システムログの保存設定を行ってください。このログはトラブルシューティングに役立ちます。

 


Panel Serverの停止操作ロック設定

Panel Serverの停止操作をパスワードで保護するように設定する

Panel Serverの停止操作に対して、パスワードの入力を求めるように設定することができます。この設定は必要に応じて実施してください。

 

 

 

区分

対象

実施項目

説明

Panel Browserの設定

クライアントの自動再起動の設定

Panel Browserの自動再起動の設定を有効にする。

Panel Editorから「KeepProcess」ルートプロパティをTrueとする事により、異常が発生した際にPanel Browserが自動的に再起動される様に設定します。クライアントが異常終了してしまった際に無監視となる時間を短縮することができるため、本設定の実施を推奨します。

 

 

 

区分

対象

実施項目

説明

WindowsOSの設定

エラー報告機能の無効化

エラー報告機能を無効にする

Windowsの「エラー報告」機能が有効になっている場合、アプリケーションが異常終了した場合などにMicrosoft社に問題報告レポートを送信するか否かの確認メッセージが表示されます。アプリケーションの自動再起動を有効にする場合、この確認メッセージが表示されるとアプリケーションの自動再起動が妨げられてしまうため、本機能を無効にする必要があります。

 


クラッシュダンプの出力設定

クラッシュダンプの出力設定

 

Windowsの標準機能には、実行中のアプリケーションが異常終了した際に「クラッシュダンプ」と呼ばれるデバッグ情報ファイル(ダンプファイル)を自動生成する機能が用意されています。弊社のアプリケーションの異常終了が発生した場合に、弊社宛にクラッシュダンプを送付いただくことで、問題の解決を迅速に行うことができる可能性があります。特別な理由がない限り、この設定を有効にしておく事を強く推奨します。

 


その他のWindows設定

Windowsの最新アップデートの実施

Windowsの潜在的な問題により、連続稼働に影響を及ぼす場合があります。現場に導入する実機PCのWindowsのアップデートを行うようにしてください。

 



WindowsUpdateの自動更新の無効化

WindowsUpdateが自動更新になっている場合、自動的にOSが再起動する場合があります。運用環境に応じて設定を検討して下さい。

 



WindowsSearchの無効化の検討

WindowsSearch機能が有効になっている場合、OSによる検索Indexの更新によるメモリ消費量の増加やIndexファイルの肥大により、監視システムの連続稼働に影響を及ぼす可能性があります。運用環境に応じて本機能の無効化を検討して下さい。

 



Panel Serverが稼働するPCの時刻同期

PCの時刻は徐々に狂いが生じます。Panel Serverの動作中にPCの時刻が大きく変更されると、ロギングファイルのタイムスタンプなどに影響が生じる場合があります。PCの時刻同期を行うか否か、行う場合はどのPC(NTPサーバ)に時刻を合わせるのかを検討のうえ、適切な設定を行ってください。

 



ファイアウォールの設定

ファイアウォールを有効にする場合、Panel ServerやPanel Browserが通信に使用するIPアドレス、ポート番号がブロックされないように設定して下さい。